二人目の子どもを望んでいたけれど…
妊活に向き合えなかった、私の背景

「妊活」という言葉を聞くたびに、胸がざわついていました。
周囲が当たり前のように語る「子どもが欲しい」「妊娠したい」という気持ちは、あったのですが心のどこかで、“不安や負担”が重くのしかかっているのが自分でわかりました。
子どもは好きだし、出来れば二人目を授かりたいと思っていましたが、
心に余裕がありませんでした。
このブログでは、私が妊活に前向きになれなかった理由を、言葉にしてみようと思います。
誰かの心にそっと寄り添えたら嬉しいです。
心の余裕がなかった日々
結婚生活の中で、アパートに住んでいるときや息子が小学校に上がるまでは、夫の自己愛性パーソナリティ障害の症状が強く出ることはあまりありませんでした。
しかし、子どもが自分の意志で何かを始めたいと思う時期あたりから、夫は
“息子にはしっかりして欲しいという願望”が強く出始め、執拗なしつけをしていきました。
私は常に気を張っていました。
夫は正しいと思ってしつけているけれど、子どもの自己肯定感の低下や自尊心を損なう言動に
何度か話をしても、すぐに否定されたり、話をすり替えられたり。
そんな日々の中で、私は“安心して話せる人”を失っていきました。
そんな状態で「子育てをもう一度」という現実に向き合うことは、私には重たく感じました。
心がすり減っているのに、さらに大きな責任を背負うことは、どうしても前向きにはなれなかったのです。
しかし当時の私は“自分が前向きに妊活が出来ない理由”を自分でわかっていませんでした。
心がすり減ているという自分の現状に気づかず、ただ自分の気持ちを抑え込むのに慣れてしまっていたのです。
家庭の中で感じていた違和感と恐怖

夫は、息子に対しての執拗なしつけのタイミングと同時に、ペットに対しても暴力的な態度をとることがありました。
ペットのチワワは2匹。私が結婚前から飼っていた子と結婚してから飼い始めた子です。
その2匹に対して、
うんちをしたら
「うんち!!!くせぇなぁ、お尻こするなよ!!?」
ぺろぺろ床やマットを舐めていたら
「べろべろするなっ!くせぇのが移るだろ!!」
クッションで寝てると
「そこは人様のクッションだ!!どけっ!」
と、ペットが何をするにも蹴とばす始末。
その姿を見て私は、自分が暴力を受けているような気分だったし、とても恐怖を感じました。
子どもや私に対しては、身体的暴力はありませんでしたが、必要以上に夫の“こうあるべき!”を押し付けられ、精神的疲労や恐怖を感じていました。
家庭は、本来「安心できる場所」であるはずなのに、私にとっては「緊張と不安の連続」でした。
そんな環境で、もう一人の命を迎えることに、どうしても希望を持てなかったのです。
寄り添ってくれない夫との温度差
私自身、妊活に前向きになれない理由をはっきりわかっていなかったので、夫から妊活の話をされても、「今は自分の時間を過ごしたいから」「授かれればいいなとは思ってるよ。だけど、私は今で満足かな」と伝えていました。
「次の子育てのときは、私が楽できる子育てであってほしい」
「例えば、息子が赤ちゃんを見てくれたり、夫が料理や片付けなどの家事をやってくれたり…」
そのことを伝えても、夫の反応は薄く、私の気持ちが伝わっている気がしませんでした。
私は、夫に“二人目の子を育てる気持ちになれない”と、はっきりと伝えれていなかったので
夫から、
「妊活しても授かれなかったら、恵まれない子どもを養子に迎えるっていうのもいいよね」
という話があったときは、言葉を失いました。
私が妊活に消極的であることを伝えても、夫の理想の将来像は変わらず“子どもを二人育てたい”
その提案自体が悪いわけではないけれど、私の気持ちや不安には一切触れず、
ただ「子どもが二人いれば一般的な円満な家庭だよね」という考え方に、深い孤独を感じました。
私は「子どもを持つこと」よりも、「安心して暮らせること」を望んでいたのです。
妊活に前向きになれなかったのは、私が悪いんじゃないんだ

長い間、私は「妊活に向き合えない自分」を責めていました。
二人目の妊活を考えるたびにそんな不安がよぎるばかりでした。
でもそれは、私が悪いわけじゃない。
私の心が、私を守ろうとしていただけなんだと。
妊活に取り組めないことも、立派な選択のひとつでした。
「子どもを持つこと」だけが幸せではないし、
「持たない選択」にも、深い意味と価値があると思います。
今は、夫に「私はもう、二人目の子どもは考えてない」と伝えました。
そして私の心の崩壊とともに、夫との夜のコミュニケーションをとっていません。
それは、私の心が、夫を受け入れられなくなってしまったからだと思います。
現在、夫婦再構築中で手をつなげるようになりました。
ハグをすることも出来るようになりましたが、それ以上のコミュニケーションをとっていません。
毎日かかさず、“いってらっしゃいのキス”をしていましたが、それも出来ないのです。
元に戻るのかどうか、自分でもわかりません。
この状況は、私を守るための選択であり、間違いじゃないと思えるようになりました。

今の私が伝えたいこと

もし今、妊活に悩んでいる人がいたら、伝えたいです。
私は、妊活に前向きになれなかった理由を自分でわかっていませんでした。
けれど、自分の気持ちが明らかになったことで、それを夫に伝えることの重要さを感じました。
“夫や家族の希望をないがしろにしてしまうのではないか”
と、自分を責めるときもありましたが、考え方が少しずつ変わり、前に進めています。
選ばなかったことにも、ちゃんと意味がある
そう信じて、これからも自分の人生を歩いていきたいと思います。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
あなたの心が、安心できる場所にありますように。
そして、あなた自身が「自分を大切にしていい」と思える日が、必ず来ますように。

あなたはもう、自分のために生きていい [ Poche ]
