適応障害で休職中の夫がモラハラ化!そして、私の心の崩壊
静かに始まった違和感
夫は、勤務先からの度重なるパワハラや役職の負担から、ストレスが溜まっており、子どもや私に強い口調になったり、八つ当たりをしてきたり、不機嫌を振りまくようになりました。
私は我慢できても、夫の理不尽な言動に息子が傷ついて泣いているのが耐えられませんでした。
そのため、私は
「言い方を変えてほしい。八つ当たりしないでほしい」
と、夫に変わってほしいことを少しずつ伝え続けました。夫は、
「これもしつけの一環、世間は優しいばかりじゃないから、こうゆうことに耐えれるように訓練した方がいい」
と、自分のやっていることの正当性を理論っぽく話すので、私は何も言い返せなくなりました。
しかし息子のことでは、どうしても目を瞑れなかったので、何度も口をはさみました。
会社と私、両方から変わってほしいという圧力を感じたのか、夫は様子がおかしくなりました。
夫は適応障害で休職することに

会社から、あれこれ言われることに、かなりストレスを感じており、家庭への八つ当たりもよくならなかったため、夫に休職することをすすめました。
夫は、以下の理由で休職することを拒みました。
- 収入がなくなる不安
- 一度休み続けると、仕事が出来なくなる不安
- 仕事復帰の際、自分の居場所があるか不安
- 仕事をしていない=ダメな人間
私は、それらの不安を払拭できるような言葉をかけ続けた結果、心療内科に行ってくれることになりました。
夫は「適応障害」と診断され、3か月間休むことになり、安心したのを覚えています。
しかし、この3か月の休職期間で夫のモラハラ化が加速するとは思いもしませんでした。
休めば回復するはずと思っていた希望
診断を受けたとき、これで少し休めば、夫も穏やかな姿に戻るはずだと信じていました。
初めの1~2か月間は
- 休み方がわからない
- 家にいても何もやることがない
- 何かやらなきゃ不安
- だけど、やる気が起きず、ただ眠たい
と、言っていたので私は
「大丈夫。今は休もう!今まで、休みたいときに休めなかった分、たくさん休めばいいんだよ!」「やりたいことがあればやればいいし、眠たくなったら寝ればいい。」
「出来る限り、私が仕事をしながら家事をやるよ。だけど、私が出来ない時は手伝ってほしい」
「これを機に、趣味を仕事にできる“副業”を始めてみてもいいかもね!」
こういった言葉をかけて少しでも安心できるように努めました。
夫が前向きに、楽しく生きれる未来を一緒に描きたくて、ポジティブな言葉をかけ続けました。
日常に表れ始めたモラハラ的言動
しかし、休職が始まって1か月、夫の口から出る言葉は
- 「俺は休んでいいんじゃないの?俺はやらなくていいんだよね?」
- 「パパの言う通りにやらないとダメな大人になるよ?」
- 「Nakiは口を挟まないで。Nakiのやり方がダメなんだって」
- 「最近、何もしてないよね?ちゃんとやれてないよ」
何もしていない自分への不安を、私や子どもへの支配で埋めようとしているように見えました。
“俺は休まないとだから、身の回りのことはやってくれるんだよね”という言葉に、
私は頷きました。
夫を否定することで、夫の自信がなくなってしまったり、心がさらに壊れてしまうのではないかと思い、夫を支えるためだと思い、力の限り尽くしました。
“あなたはあなたのままで大丈夫なんだよ”
ただ、自己肯定感を高めてあげたかったのです。
休職中に加速したモラハラの実態
休職が始まって、しばらくは休み方がわからないようでした。
ただ家にいても何もやることがなくつまらなそうにしていましたが、1か月半を過ぎたころ、少しずつモラハラが加速したのです。
自己中心的な発言:「俺は休職中だから」

「俺は休職中だから、休んでいいんでしょ?」
休職に少しずつ慣れ始めて、夫が自分のやりたいことを出来るようになってきた頃、
“やってもらって当たり前”のような発言や行動をとるようになりました。
以前、ごみ捨てに行ってくれていたのに
「ごみ捨てに行くだけで疲れる」
と、息を切らして、疲れたことをアピールするように強い口調で訴えてきました。
何かをすることに、体力や精神が疲労していることを伝えたいのでしょう。
私はそれも含めて理解していたし、支えたかったので
「今は休む期間だから、自分のやりたいことだけでいいよ」
と声をかけ続けました。
しかし、夫が発する言葉はいつも
「俺が一番しんどい」
というばかりで、私が仕事や家事で疲労していても労りの言葉もありませんでした。
子どもへの支配:「あれをやれ」「パパの言ったとおりに」

子どもに対して、夫の言葉は威圧的でした。
宿題のやり方に口を出し、遊び方にも口を出していました。
子どもは、夫と宿題をやるときに必ず鉛筆や指をかじる癖があります。
私は、パパと宿題をやる恐怖心から不安の気持ちの表れだと思いました。
それを夫は、「赤ちゃんだよ、その癖やめな?」と一蹴。
一見、“宿題を見てくれる優しいパパ”ですが、私から見ると
パパに機嫌を伺いながら宿題をさせられている息子
私が口を出す隙はなく、決まって
「ママのやり方は間違ってる。せっかく今、息子がやる気を出したんだから、邪魔するな」
と、私が横から言葉をかけることは、許されない状況でした。
夫の不安と苛立ち:「何もしてない自分」
- 「何もしなくていい」
- 「何もしていない」
- 「何もできない」
夫にとって、どの言葉も今の自分自身に当てはまったのだと思います。
何もしていない自分に苛立ちや焦り、不安を抱え、それが私や子どもへの怒りとして表れ
八つ当たり、モラハラの加速を、私も許す形となってしまいました。
「ここで否定してしまったら、夫の自信を失わせることになる」
「否定はせず、今は支えよう。夫がやりたくないというなら私がやろう」
結果的に、間違ったサポートや寄り添い方をしてしまい、それが正しいと判断させる行動を、私自身もとっていたのです。
私が壊れた瞬間
否定せず、頷きつづけた蓄積

夫がいう言葉に、私はなるべく否定せずに頷き続けました。
「そうだよね」「わかったよ」「私がやるから大丈夫だよ」
反論すれば、夫の不安が怒りとなって返ってくる。
説明しても、受け入れてもらえない。
そう思うと、黙って受け入れた方が“平和”だと思いました。
しかし、気づけば私は、
“否定をせず、家のことをこなしてくれる家政婦”
になっていました。
全ての私に関することは、やってもらえませんでした。
ごはんをついでもらえなかったり、洗濯物をたたんでもらえなかったり…。
理由を聞いても、
「どんだけ食べるかわからないから」
「何をどこにしまえばいいかわからないから」
最初は、冗談まじりで「なんでよ!私のもやってよ~。寂しいじゃん」と伝えていましたが、改善されることはなかったので、諦めました。
自分の感情に蓋をして、「夫の気の済むように動かないと」と思って過ごしました。
「私が支えなきゃ」が限界を超えたとき
「私が支えなきゃ、誰がこの家を守るの?」
そう思って、毎日、家事や仕事を必死に回しました。
- 精神病は支える人も大変だから、共倒れしないように
- 旦那さんを支えられるのは奥さんだから、Nakiさんが笑顔でいれば大丈夫
上記のような言葉を、身の回りの人からアドバイスとして聞いていたのもあり、
夫の不安、子どもの戸惑い、家の空気の重さ・・・全部を抱えて、
「私が笑顔で支えないと!私がくじけたら、家族が崩れちゃう」
自分に鞭をうっているつもりはなかったのですが、自分自身の限界に気づけていなかったのです。
ある日、ふとした夫の言動や行動が耐えられなくなり、涙が止まらなくなりました。
身体症状や感情の崩壊
一番最初の症状は、夫のいる寝室で眠ることが出来なくなりました。
私を受け入れてもらえてないことを理解し、私の居場所がないことに気づいたからです。
次に、涙が止まらなくなりました。
仕事をしていても、運動をしていても、一人の時間を作っても、涙が溢れました。
「共感疲労」
他人の感情に寄り添いすぎて、自分の心がすり減ってしまう状態
この言葉を知ったのは、最近です。
気を使うことも、使われることにも疲れてしまい、誰にも会いたくない状態でした。
連絡がくることがとても億劫で
- 私に構わないでほしい。
- 私を搾取しないでほしい。
- 私を求めないでほしい。
- 私に期待しないでほしい。
心がその気持ちばかりで溢れていていました。
夫の不安に寄り添い続けた結果、私の心は崩れていました。
私が選んだ小さな対処法
カウンセリングに通うこと

自分の精神状態が安定していないことがわかったので、客観的に意見してもらえる、
専門の人に話を聞いてもらいたいと思いました。
夫のモラハラや自己愛性パーソナリティ障害に関しての話題は、いくら親しい友人でも話が重すぎて話せなかったです。私の家族には話しましたが、突然の私の心の崩壊状態に戸惑っていました。
それまで、私は、夫の言動や行動を家族にもあまり話さなかったからです。
家族の気持ちも考えると、家族から助言してもらうより、カウンセリングに通ったほうが、私のメンタルケアをするのに的確で確実だと思いました。
その心療内科は、あえて夫が通っているクリニックにしました。
担当医に私と夫の意見、両方を聞いたうえで助言してもらいたいと思ったからです。
病院に行く日時は別々でしたが、結果的にカウンセリングに通うことを選択してよかったです。
「あなたの行動は間違っていませんよ」
「Nakiさん、頑張ったんですね。旦那さんに寄り添ってえらいですね」
「そんなことを言われると、嫌な気持ちになりますね」
そんな共感の言葉に、涙が止まりませんでした。
夫の改善についても、一緒に考えてくれる時間があり、私の支えになりました。

自己愛性パーソナリティ障害 (心のお医者さんに聞いてみよう) [ 市橋秀夫 ]
自分の時間を確保するために、趣味部屋の断捨離
物置部屋と化した、私の趣味部屋。
いらないものをすべて詰め込まれ、“私は必要ない”と言われているような気がして、
悲しい気持ちになったのを覚えています。
心の整理をしたくて、自分の好きなことが出来る部屋が、もので溢れかえっていたのが嫌で
ジモティやメルカリを駆使して、全てを思い切って売ったり捨てたりしました。
すると、私の空間が出来上がり、
「私の居場所があっていいんだ」
と改めて思うことが出来ました。
そして、いらないものを手放すたびに、心の中の重さも少しずつ軽くなっていきました。
“私の空間”“私の時間”が確保できたと思うとそれだけで、呼吸がしやすくなりました。
「頷かない勇気」を学んだ心理カウンセラー動画

私は、これまで夫の言葉を否定せずに過ごしてきました。
私が意見をすれば、夫は攻撃されたと思い、反発してくるとわかっていたからです。
でも、ある心理カウンセラー動画で“頷かない勇気が必要”という言葉に出会いました。
「あなたが沈黙することで、相手の支配は強まります」
まさにその通りの状況だと実感しました。
夫に意見を言わなくとも、正しいことには頷いて、間違っていることには頷かない
とりあえず、これからやってみようと私の心は少しずつ動き始めました。

あなたはもう、自分のために生きていい [ Poche ]
読者へのメッセージ
もし今、あなたが「誰にも言えない苦しさ」を抱えているなら、
まずはその気持ちを否定しないでください。
私もずっと、「私が頑張れば」「私が支えれば」と思い続けてきました。
でも、頑張りすぎた結果、心と身体が壊れてしまったんです。
誰かを支えることと、自分を犠牲にすることは違うことに気づきました。
あなたの感情も、あなたの居場所も、ちゃんと守られていい。
小さな一歩でもいい。
それが、あなた自身を取り戻すための大切な一歩になります。
このブログが、あなたの心に少しでも寄り添えたなら嬉しいです。
大丈夫。あなたは、ひとりじゃないですよ。