自己愛性パーソナリティ障害の夫と夫婦再構築

DV・家庭内モラハラ

自己愛性パーソナリティ障害の夫と夫婦再構築を決めた私の経緯

夫婦関係に悩んでいる方へ
この記事は、自己愛性パーソナリティ障害の夫と向き合い再構築を決めた私の記録です。

心がすり減るほど苦しかった日々から、少しずつ希望が見えてきた今、誰かの助けになればと思い、つづることにしました。

「自己愛性パーソナリティ障害」という言葉を初めて知ったとき、

“夫はこれだ!”と確信しました。

自己愛性パーソナリティ障害のことを調べていく中で、

  • この病気は治るのか
  • どのくらい時間をかけて治していけるのか
  • 自分で自覚してもらうにはどうすればよいのか
  • 私が話したところで、夫はそれを受け入れるか

そんな不安を抱える中で、私が離婚を考えながらも夫に与えた最後のチャンス

この記事では、私がどんな経緯で再構築を選んだのか、心の動きとともにお伝えします。

距離を取るまでの経緯

小さな違和感が積み重なり、気づけば「自分が消えていくような感覚」に包まれていました。

夫が休職中、言動が以前よりまして、モラハラがひどくなっていきました。
夫の言葉や態度に傷ついても、「私が悪いのかもしれない」と思い込んでいました。
しかし、私の心は限界に達していたのか、家に帰らなきゃと思うと涙が出るようになっていました。

ある日私がやること全てが気に入らないと言わんばかりに

「Nakiは出来てない!」
「それは、やってる事に値しない」

と、私がやること・言うこと全てに否定されていることに気づきました。
ふと鏡に映った自分の顔が、顔がむくんで、緊張で肩回りがガチガチ。
妊活のためにヨガをやっているのに体のこわばりがとれている感じがしない…

  • ヨガをやっているのに、なんで体重も見た目があまり変わらないのだろう

その疑問がやっと分かりました。
夫からのモラハラのストレスが蓄積して疲労していたのだと思います。

そこから夫に
「一緒に居ると辛いの。一緒に住むことも出来ないくらい辛い、別居を考えたい…」

そう伝えて、少しずつ距離を取り、自分の心を守ることを優先するようになりました。


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夫の限界と私の心の回復

「父親としての威厳」を保ちたい夫

距離を取り、私に対してトゲを出すことはなくなりましたが、
夫は「父親としての威厳」を強く意識しているようで、息子との関わり方に表れます。
けれど、その“威厳(しつけ)”が、時に息子の自由や楽しさを奪ってしまうことがあるのです。

ある日、息子がゲームを楽しんでいると、夫が

  • 「コンプリートしないと意味がない」
  • 「どれもクリアできてない状態でまた新しく別キャラでやり始めるのは、何をするにも中途半端になるよ?」

と、まるで“正しいやり方”を押しつけるように口を出しました。
私はすかさず、

それは息子の楽しみ方じゃない?コンプリートするのが楽しい人もいれば、新しいアカウントを作って違うキャラで別バージョンを楽しむ人もいるよ?

と指摘しました。

すると夫は、その場では
「パパが間違ってるんだって…。ごめんね」
と、息子に言いました。

少し言い方が気になりましたが、謝れるようになったからいいかなと思いました。


しかし、後になってネットで調べた内容である
「父親としての威厳を損ねる発言や行動は控えましょう」
と書かれた一文(スマホ画面)を私に突きつけてきました。

その瞬間、胸がざわつきました。
私の指摘は、夫を否定するためではなく、息子の気持ちを守るためだったのに
まるで“父親の立場を脅かす存在”として扱われたようで、深く傷つきました。

「俺はいつ許されるの?」の衝撃

しばらく夫から距離を置いて、心の回復に集中していたある日、
夫から言われた言葉が、私の心を大きく揺らしました。

  • 「俺はいつ許されるの?」
  • 「これだけ頑張ってるのに、嫌いって言われてるみたいだ」
  • 「話しもできずに距離も置かれて、しんどい。生きている意味がわからなくなる」

その言葉は、私にとって“責め”のように感じられました。

私がまだ立ち直れていないことを理解してもらえない悲しさと、夫の苦しみへの共感が入り混じり、胸が苦しくなり、涙が止まりませんでした

私から見て夫は、頑張ってくれていました。
私はそれを認めていたけれど、心がついてこれず、寄り添えないことで、いつか夫に
「俺はいつ許されるの?」と言われることは目に見えていました。
何か月頑張れるだろうと思っていましたが、距離をとって2か月も経っていませんでした

寄り添ってあげたい気持ちはあるけれど、私の心の居場所がなく、ただ悲しくて辛いのです。

「もっと頑張ってよ」と言われた私の葛藤

私は、夫を許す許さないなどで接しているわけではありませんでした。
ただ、私の心の回復を優先したくて、夫と距離をとる=会話が減る・目が合わないになっていたからです。
しかし、夫から

「もう無理だよ。俺はもうこの状態を維持できないから、Nakiも頑張ってよ。協力してよ」

と言われました。

私は今までに十分すぎるほど夫に寄り添って接してきたつもりだし、支えてきました。
私が心を回復させるために距離を取っていることさえ、「冷たい」と受け取られてしまう。

夫の“頑張り”は、私にとっては報われたようで報われきらない思い(喜びと悲しみの感情)で、
私の“頑張り”は、夫には見えていない

そんなすれ違いが、さらに私を孤独にさせました。

やはり夫にとって私は“自分の機嫌をとってくれる道具”でしかないのか と思ってしまうほど
私のメンタルは崩壊し、悲観的な考えばかりなっていました。

自己愛性パーソナリティ障害の本を渡した理由

「もうこれ以上は無理だよ…、私が何を言ったって受け入れてもらえない」 

夫にそう伝え、私は一冊の本を夫に手渡しました。


自己愛性パーソナリティ障害 (心のお医者さんに聞いてみよう) [ 市橋秀夫 ]
  • 「これが最後のチャンスだと思って、読んでほしい。」
  • 「どう思ったか、どう感じたか…なんて聞かないから」
  • 「ただ、自分のことだと思ってきちんと読んで」

私は夫にそう伝え本を手渡すと、夫は
「これ、知ってる。最近Xとかでも話題になってるやつだ…」
と言って、軽く本に目を通し始めました。

すると、夫の表情が軽くなったり、今までまとっていたバリアのような警戒心がなくなっていくのを感じました。
12年間、夫を支え寄り添ってきたのです。
その警戒心がなくなっていくことで空気が軽くなるのがすぐにわかりました

本を読んでからの猛進と家庭の安定

昔から本を読むのは得意な夫。
仕事の休憩中などに読んで、1日で本の全てに目を通し、本を返してきました。
本を読んだ夫は、まるでスイッチが入ったように、自分と向き合い始めました。

「俺、この強迫性障害の項目に結構当てはまってた」
——夫のその言葉に、私は初めて“理解しようとしている姿”を見ました。

そこから夫は、自分の言動を振り返り、少しずつ変化を見せていきました。

私自身も、夫が頑張っているのだから、私も自分の気持ちをしっかり伝えて、
どうゆうときに私がどんな思いでいるのかを伝えようと努力しました。

私が言葉にして伝えるたび、夫は

  • 「うん、わかったよ」
  • 「そうだね、気をつけます」

と、私を否定せずに受け入れてくれたのです。
私はすごく嬉しくて、やっと私が“安心出来る家庭内の居場所”になるかもと希望が見える反面、まだ心のどこかで不安な気持ちが拭いきれていないのがわかりました。

しかし、1週間、2週間たつにつれ、家庭内の空気も、少しずつ穏やかになっていきました

私が決めた再構築を理由

再構築とは、過去をなかったことにすることではなく、“新しい関係”を築くことです。

私は、夫に話をしました。

一郎君は、“この休職期間は今までの結婚生活の中で一番最悪だった。休職なんてするんじゃなかった”って言ったけど、私はそう思わないよ。私がどんな家族にしたいかを伝えることが出来たし、それに答えるために自分自身と向き合ってくれてる一郎君が今ここにいる。他でもない一郎君とまた家庭・夫婦を再構築できるのは嬉しい

そう伝えると、夫も今はNakiと同じ意見だと言ってくれました。
夫の変化を見て、「もう一度向き合ってみよう」と思えるようになったのは、私自身の心が回復していたからです。
回復できたのは、夫が自分自身と向き合い、言動を見つめなおしてくれたからです。

そうしたことで、私の心の安定=夫の心の安定につながったのだと思います。

再構築は、決して簡単な道ではありません。
でも、互いに努力し続けることで、少しずつ“安心できる場所”が生まれていくのだと感じています。

同じ悩みを抱える方へ

もし今、心がすり減っていると感じているなら・・・
——まずは、あなた自身の心を守ってください。

自己愛性パーソナリティ障害のある人との関係は、時に深く傷つきます。
けれど、距離を取ることも、再構築を選ぶことも、どちらも“自分を大切にする選択”です。

身近にいる人が自己愛性パーソナリティ障害で、距離をとれるなら距離をとってください。
私のようにパートナーが自己愛性パーソナリティ障害で、距離をとれない場合、まず心の回復を優先するために信頼できる人に話を聞いてもらったり、頼ってください。

再構築には、自己愛性パーソナリティ障害の本人の変わる意志それを理解しサポートする人同士でなければ、難しい課題だと思いました。

私も、何度も迷い、揺れながらここまで来ました。
だからこそ、あなたが今どんな気持ちでいるのか、少しだけでも想像できます。

私の経験が、少しでも誰かの心に寄り添えたなら嬉しいです。

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